残業への認識

残業への認識
残業とはなんでしょうか?「超過勤務」、「時間外労働」との違いはあるのでしょうか?
実はこれらはすべて同じ意味です。労働基準法等において、法定労働時間を超える労働の事を指しています。

“法定”労働時間ということは、裏を返すとそれ以外の労働時間は法定「外」となるため、法令で原則禁止となっています。ということは、「残業」は本来原則禁止なのです。しかし、例外的に残業が認められる場合があります。その例外的に「残業」が認められる場合とは、

●災害その他避けることができない事由によって、臨時の必要がある場合において、使用者が行政官庁(所轄労働基準監督署長)の許可を受けて、その必要の限度において労働させる場合(事態急迫の場合は、事後に届け出る)(労働基準法第33条1項)。

●官公署の事業(一部の事業を除く)に従事する国家公務員及び地方公務員が、公務のために臨時の必要がある場合(第33条3項)。1項と異なり、事前許可・事後届出は不要。

●同法第36条に基づき、労使協定を書面で締結し、これを行政官庁(所轄労働基準監督署長)に届け出た場合。よく使われる言葉、三六協定(さぶろくきょうてい)のことです。

噛み砕いてお伝えすると、残業は「”やむを得ない場合”に限り、例外的に許されるもの」、ということです。

しかし、この事を理解している経営者も従業員も、現実的にみると少ないのではないでしょうか?「やむを得ない」場合なのか、それとも意図的にその状況を作っているのか。

こうした基本的な労働時間に関する知識や考えがないこと、もしくはあったとしても意図的に「やむを得ない場合」を作っている環境下では、以下のようなケースが発生していることが多々あります。

残業が発生する例


残業への認識
・経営陣が残業削減を行うつもりでいても、現場では残業代のための残業や上司や同僚が残っている等の理由による残業が定着している

・残業削減に向けた制度を採り入れ、残業対策へと会社の方針が転換している中、監督者(部長や支店長等の管理者)が方針にマッチした業務指示を行っていないため、仕事を持ち帰らざるを得ないという実質的な未払い残業の発生

・会社全体の業務量に見合った人手を確保することが出来ないことで従業員が残業をせざるを得ない

等々

残業への理解


残業への理解
そうはいっても現実は違う、それでは仕事が回らない等の意見があることも承知しています。ですが、ご自身や会社の労働環境の現状をできる範囲で把握してみることで理解が始まります。

たとえば先ほどの三六協定(さぶろくきょうてい)についてですが、この協定は、経営者側と労働者側の両者間で、残業を行う場合というのはどういった業務時なのかを確認しあい、合意する協定です。この協定の中で、「やむを得ない場合」が会社内ではどういったことを想定しているのかを記載する必要もあります。このような中身を理解してみることも一つのキッカケです。

また、三六協定では、会社側(経営者側)と労働者側の両者の代表者間で協定の締結が必須ですが、労働者側の代表者は誰なのか、どのように選んだのか(伝統的に決められているのか、会議で選んでいるのか)等も確認をしてみると良いかもしれません。

日常業務に目を向けてみると、業務量が会社規定の労働時間に対して適切か、残業があるならばその原因を考えてみる、等も理解が深まるはずです。できるところから社内の事に目を向け、それをキッカケに関心を持ってみるのはいかがでしょうか。

次回は、「長時間労働発生の原因」を中心にお伝えしたいと思います。


【コラム執筆】
株式会社イマージョン


株式会社イマージョン

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