経営理念は採用にもプラスになる

さて、お客様のところに行くと、人手が足りないといった声を聴くようになりました。弊社イマージョンも、今年、新卒が入りましたが、事業展開を考えると、まだまだ、これから積極的に採用をしていきたいと思います。しかし、まだ、起業して実質5年。売り手市場になると、人財を採用することが難しくなります。

私自身の研究テーマである経営理念と採用について、考えてみたいと思います。








会社名株式会社カヤック
住所神奈川県鎌倉市小町2-14-7
かまくら春秋スクエア2階
資本金489 百万円(2015年12月末時点)
事業内容日本的面白コンテンツ事業
代表者名貝畑政徳(CTO) /
柳澤大輔(CEO) / 久場智喜(CBO)
従業員数正社員・契約社員230人
(2015年12月末時点)


以前、経営理念研究で有名な面白法人カヤックの柳沢代表や役員の方とお会いしたことがあります。カヤックは、サイコロで給料を決めるといったまさに、ユニークな会社で有名です。
柳沢代表は、経営理念浸透のために、半年に1回200人の全社員を集めて、全社員社長研修という自分が社長になったらどのように経営理念を浸透させるか?といった1泊2日の合宿を行う他、様々な浸透策を講じています。

お会いした役員の方は、創業からある程度、期間を経ってから入られていますが、広報の女性マネジャーは、1998年鎌倉で創業以来、柳沢代表と二人三脚でやってきた方です。

私が「なぜ、経営理念を大切にしているのか?」と質問すると、広報らしいお応えがありました。
「企業が小さな間は有名でもないし、経営資源もない。知り合いか、経営理念で引っ張るしかない。また、寄せ集めなので、価値観は違いが大きいので理念は大切」といった応えが返ってきました。

さらに、「全社員社長研修以下、他にどんな浸透策をやっているのですか?」といった質問をすると、

「柳沢が、オフィスにいるときは、社長のデスクではなく、各チームのデスクで仕事をする。しかし、200名を超えたので、今後仕組みを考えないと難しいと思う」といった問題意識でした。

企業の規模が大きくなると、トップのリーダーシップだけでなく、仕組みを整えなければならないのは、組織の宿命です。

家業から企業へ脱皮するには、全てがトップが決める運営から、権限移譲し、全員参画の運営に変えることが重要です。特に、カリスマ経営者の後の事業承継は難しいことは容易に想像できます。今、世代交代が、進んでいる時期ですが、経営理念は事業継承においても重要な役割を果たします。創業者は、その人そのものが会社のルールブックですが、経営者が代わった際、明文化されていないとルールがなくなってしまうからです。

いずれにしても、経営理念には、様々な効用があります。

1.理念に共感して新しい方が集まる。

2.すでに一緒働いている社員の価値観の統一が図れる。

採用に有利になるからといったことに、多少、違和感があります。なぜなら、経営理念は、手段ではなく、目的そのものだからです。一方、自分自身が起業して感じることは、カヤックが多くの人が集まり成長したように、経営理念が結果として採用にも繋がるといった効用があるのも事実だと思います。ダイバシティーといった文脈だけでなく、採用といった文脈からも経営理念が重要であることが、カヤック他、成長した企業事例からもわかります。


【筆者プロフィール】
藤井正隆
株式会社イマージョン代表取締役社長

人を大切にする経営学会理事・事務局長


社会性と経済性を両立させた経営を実現している「いい会社」研究と変革支援がライフワーク。大学院の特任研究員として活動し年間100社以上の全国各地の優良企業を現場視察し、経営学を中心にそのメカニズムを研究。企業事例と理論を融合しわかり易く伝えている。

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