挑戦し続けるユニクロ柳井正CEO

本日は、ユニクロ、ファーストリテーリィングの柳井正CEOが法政大学イノベーションセンターと商業界に協賛の集いで、ゲストスピーカーとして、お話がありましたので、1時間程、お話された一部を要約して情報提供します。








会社名株式会社ユニクロ / UNIQLO CO., LTD.
住所山口県山口市佐山717番地1
売上高7,156億円(2014年8月期)
事業内容商品企画・生産・物流・販売までの自社一貫コントロールにより、高品質・低価格のカジュアルブランド
「ユニクロ」を提供する製造小売業(SPA)
代表者名柳井 正(やない ただし)
店舗数852店 (2014年8月31日現在) ※直営店:831店 ※フランチャイズ店:21店


今から、小売業界はどうなのか。世界で小売業界はどうなっていくのか?
「店は、客のためにあり、店員とともに栄える」

若い頃、商業界、販売促進の雑誌を毎号読んでいた。イオンの岡田さんと一緒に対談した際、「店は客のためにある、店員とともに栄える」は知っていた、がその時、商業界の方から、「店主とともに、滅びる」といった続きがあることを聞いた。

「会社は、社長がすべて、社長がしっかりしないと、どんな企業もあっという間に潰れる」



私はこの言葉に企業の本質があると思う。

私は、1949年山口県の宇部市で生まれた。当時、アメリカ占領下、ルート66他、ドラマも、音楽もアメリカのものが多かった時代だった。石炭の街だったので、戦後復興期、大変栄えていた。しかし、その後、エネルギー革命があり石油になり、炭鉱はなくなり、町は衰退した。産業の衰退により、自分が遊んでいた商店街もさびれていった。

現在では、多くの商店街と同じように、シャッター通りになっていた。私の家のお店の場所も、更地になっている。

正月にトップメッセージをしている。「全てを変えよう」「際を越えろ」「グローバルローカル」世界中の全社員に配っている。

グローバル化とデジタル化が世界の大きな流れであると思っている。これが、世界中の人の生活や文化まで変えると思っている。世界はすべて繋がっている。国境の際が、無くなっている。商売人が個性を出して共存共栄かしていく。

グローバル化やデジタル化はいいことだと思う。いろいろな問題があるが、世界でみたら、いい方向に行っていると思う。世界中の人が繋がっていることを感じるものを売っていきたい。そして、そういう時代だということの決意をしていきたい。従来のやり方の延長戦状には、従来の発想では成長できないと思う。過去の成功経験は大事だが、成功にしがみついてばかりでは成長はないと思う。
デジタルなネットワークを使って、連携で、世界同時進行で仕事ができる会社にしたいと思っている。国とか学歴その他、全てが関係なく、生きていく覚悟が必要だと思っている。
スマートフォンの性能が、昔のスーパーコンピュータ以上の性能を有している、私は、15年前から、ソフトバンクの取締役をやっているが、インターネットに繋がった凄い携帯が出るといったことを聞いた。端末が発達して、SNSもドンドン広がっていった。
アリババが運営しているサイトは、1兆7千億円1日で売った。今年、ウォルマートを抜くのではないか?ユニクロも1日で120億売り上げている。ユニクロもリアル&ウエブで成長を考えている。IOTですべてのモノ、人が世界中でつながる世界になっている。

ほとんどの売上が今はリアルであるが、3年後には、WEBの売上を30%にしていきたい。
これからは、情報中心を軸にしていきたい。すべての企業が顧客情報を中心にした会社になると思う。お客様の意見を即座に取り入れ、連携して直ぐに対応していく時代になっていくと思う。

今の、ダイエー、イオン、タカキューその他、どうなったのか、モトローラ、ノキアはどうなったのか、アップル、グーグルはどうなったのか?
ウーバーは、車を持っていない。エアーB&Bは民宿であるが、一つも宿泊先を持っていません。こうした変化についていかなければ、死が待っていると思う。

繊維、アパレル、小売産業であるが、どれもあまり成長していない。グローバル化、デジタル化により、自分の産業を作り変えていく必要がある。
全世界に拠点を持って、複数のブランドで商売をやっている。カジュアル業界、アパレルその他の境がなくなった。銀座は、海外のブランドが多い。ユニクロは、ZARA、アディダスその他、と世界大会をやっている。
チェーンストアを否定するのではなく、超えることが必要である。立地、その他が全部違うのは、個店毎の品ぞろえを実現して、ダイレクトビジネスを通じて、世界に打っていく。その一番先を行っているのは、スターバックではないか?各店の個店毎に全ての声を反映させる。

3方良しは経営の原理原則は変わらないと思うし、商業界の精神は、世界中の模範となるものだと思っている。
経営の原理原則、商業の原理原則はすべて一緒である。IBMとウォルマートの経営理念は、一緒である。世界で一番いい方法で、アルバイトも全員で経営していく、グローバルワンオール経営。客のために、ならない店は、生き残れない。量的だけではダメで、世界中のお客様の情報を旬座に集めて、できるだけ早く提供する。店が、お客様の役に立っているのか、店員と共に栄えているのか、服については全てやりたい。
そのためには、オープンなイノベーション、東レ、アクセンチュア、ダイワハウスと連携してやっていきたい。世界70億の人がどのようなニーズがあって、どういうものそれを早く提供していく。
顧客を創造する。どういうお客に、どういうものを売ったらいいのかをやっていく産業に小売はなる。長期でお客様と繋がっている。将来の小売り業は、一緒にブランドを作っていくといったことになる。一人一人がブランドを作った商品が世界中で売られると思う。新しい買い物体験、新しい商品の使用の方法を求めていると思う。

イノベーションで感銘を受けた。車のホンダがジェットを作った。30年間かけてジェット機を作った。藤野道格さんが言われた。
リ・インベントをしようとしたら、業界のことを100%理解し、その経験の延長戦でいっていったら、絶対に次のステージに行けない。これまでとは違う新しいことにチャレンジをしないといけない。そういったものがないとリーダーシップを取れない。

本田宗一郎は、晩年、次のようなことを言われた。

「成功とは99%の失敗にささえられた1%である」



アメリカで飛行機の認可を取るのに5年間。お役所に提出したページが210万ページである。世界で初めて自動車メーカーが飛行機を作った。飛行機メーカーは、通常、本体、エンジンその他バラバラで、アッセンブリ―である。ホンダは、全て一社で作っている。

ホンダの創業の精神はファーストモビリティーお客様の産業を一人一人が設計できる。これまで、30年で起きたことがこれから30年で起きる。

自分の事業の、未来は予想はできないが作ることはできる

それぞれの人が自分の立場で、作っていく。服を変え、常識を変え、世界を変えていくのがユニクロのモットーである。
アップルが創業された年、若い人が夢を見ていた。手の平にコンピュータができている。実現できない位高い目標を持ってやることが重要ではないか?1949年に創業。まだまだ、革新的な産業を作っていません。社会をよりよくする、感謝を伝えたい。

自分が変化するから、世界が世の中が変わる。勇気を持って今までの成功を捨ててきた。これからも新しい世界の新しい産業を作っていきたいと思うのが、今の心境である。

柳井正CEOについては、様々な評価がありますが、講演後の質疑応答の内容もさすがに的確で、一般論だけでなく独自の視点の主張をされていました。

ユニクロは、年輪経営で、ゆっくり成長する伊那食品工業とは、真逆に考え方の会社ですが、各社各様の役割があってもいいと思います。トップの理想に社員は窒息していないか?柳井CEOの意図とは異なり、現場では、目標達成のために、犠牲になっていないか?といったことも感じましたが、実際に直接、お話をしないとわからないと思います。いずれにしても、世界的に見てもユニクロの今までは、希少な成長事例だと思いますので、研究してみたいと思います。

下記の本は、ユニクロを異なる観点で見ていて、面白いと思います。


【筆者プロフィール】
藤井正隆
株式会社イマージョン代表取締役社長

人を大切にする経営学会理事・事務局長


社会性と経済性を両立させた経営を実現している「いい会社」研究と変革支援がライフワーク。大学院の特任研究員として活動し年間100社以上の全国各地の優良企業を現場視察し、経営学を中心にそのメカニズムを研究。企業事例と理論を融合しわかり易く伝えている。



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